香りにうっとり。クチナシのお手入れ方法
6月に咲くクチナシの花。甘く濃厚な香りは春の沈丁花、秋のキンモクセイに並ぶ「三大香木」と呼ばれています。
切花のクチナシは、芳香にたくさんのエネルギーを使うため、他の花と比べると日持ちが短い特性があります。水揚げとお手入れのコツを抑えて旬のクチナシをたっぷり楽しみましょう!
届いたらすぐに水揚げを!
①余分な葉を取る
葉が多いと花に水分が届かないので、全体の半分より下の葉は取り除きましょう。変色している葉も同様に取ってしまってOK。
②茎の中の繊維を出す
枝をハサミで1cmほどカットしてから十字に割りを入れ、中の繊維を露出させることでも水の吸いがよくなります。
トンカチやハサミの柄の部分を使って、茎の下から2〜3cmを叩いて繊維を出してあげる方法もおすすめ。
これくらいが目安↓繊維をしっかりほぐすイメージで。
③水をたっぷり吸わせます
容器に8割ほど水を入れ、2〜4時間ほど待つと水揚げ完了です。深水にすることにより、水圧で水を吸い上げることができます。
日々のお手入れ方法
俯きがちに咲くお花です
クチナシはもともと俯いたように咲く特性があります。そんな姿がかわいいですが、気になる場合は長さを調整したり、きゅっとくびれた花器に活けてみて。
水の量は多めがGood!
水を吸い上げるのが少し苦手なため、普段の水の量もたっぷり多めに。花器の5〜8割ほどを目安に入れましょう。
切花専用の栄養剤を使うと水が濁りづらく、開花を助けてくれる効果があるのでおすすめです。
水替えの頻度はどれくらい?
水がやや濁りやすいので、暖かい場所では1日に1回水を交換しましょう。気温が低い場所や切花の栄養剤を使用している場合は、1〜3日に1回で大丈夫。
水換えの際に、茎を再度カットしてから十字に割ると切り口がフレッシュな状態になり、水を吸いやすくなります。
おすすめの置き場所
直射日光を避け、なるべく涼しい場所に置いてあげて。乾燥してしまうのでエアコンの風が直接当たる場所は避けましょう。
終わりの目安は?
花は数日で黄色く変化しますが、香りはまだまだ楽しめます。全体が茶色く変色したり、香りをほとんど感じなくなった頃が終わりのサイン。
クチナシの香りには気持ちを落ち着かせて穏やかにする効果も。手に入るのは短い期間なので、見かけたらぜひお試しください。